2017年11月16日木曜日

♪所得税法56条について

こんにちは、京都の公認会計士・税理士の川元麻衣です。


さて本日は、所得税法56条について解説したいと思います。

所得税法56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》
 居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業に従事したことその他の事由により当該事業から対価の支払を受ける場合には、その対価に相当する金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入しないものとし、かつ、その親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。この場合において、その親族が支払を受けた対価の額及びその親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、当該各種所得の金額の計算上ないものとみなす。



長ったらしいので、まずは太字だけ読んでもらえたらよいかと思います^^

この所得税法56条は、
①支払の対象者が居住者と生計を一にする配偶者その他の親族であること
②支払の理由がその居住者の営む事業所得等を生ずべき事業に従事したこととその他の事由により当該事業から対価の支払いを受ける場合であること
の2要件で判断します。


この2要件が備わっている限り、個別の事情いかんにかかわりなく、
形式的に「必要経費に算入できない」とされています。


たとえば、
夫も妻も別々の個人事業の代表で事業は別々にしていたとしても、
夫と妻が生計を一にしているならば、
夫から妻(または妻から夫)へ支払われた報酬等は夫(または妻)の事業所得の必要経費に算入できない
ということです。



所得税は基本的には「個人単位課税」ですが、
この所得税法56条は「世帯単位課税」というわけです。


なお、「生計を一にする」とは、
基本的には同居していたら「生計を一にする」と判定されますが、
必ずしも同居が要件ではなく、
単身赴任のような場合で別居していても休日は起居を共にしていたり、
常に生活費等の送金が行われている場合には、
「生計を一にする」と判定されるようです。



有名な判例としては、
・「弁護士夫婦事件」(最判H16.11.2)
・「妻税理士事件」(最判H17.7.5)
ですね。





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