2017年11月20日月曜日

♪民法95条(錯誤)

こんにちは!京都の公認会計士・税理士の川元麻衣です。


今日は寒かったですね。
ちょっと冬が苦手な私はこの冬が越せるかが、とても心配です。。。


さて、今回は民法についてです。
会計士の論文式試験には、必須科目と選択科目があり、
選択科目には経営学・経済学・民法・統計学があります。
昔(といっても平成17年まで)は選択科目から2科目選ぶ必要がありましたが、
平成18年からは1科目のみ選択でよくなりました^^


私は平成23年試験を受けたので、経営学選択科目は1科目でよかったため、
受験者の7~8割ぐらいが選択する経営学を選んでいました。
なので、民法は勉強する機会がありませんでした。


会社法という科目は必須科目なので勉強するものの、
そもそも会社法は特別法なので、
本来は一般法である民法を勉強しないといけないのですが・・・(;^_^A



租税判例で民法95条《錯誤》について検討する機会がありましたので、
少し解説したいと思います。



ご存知のとおり、民法は120年ぶりの大改正が今年5月に行われ(施行はまだ先)、
民法95条は下記のように改正されました。


民法
改正前(現行)
改正後(施行前)
95条1項
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、 表意者は、自らその無効を主張することができない。 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らし て重要なものであるときは、取り消すことができる。
1号 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
2号 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
95条2項
- 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
95条3項
- 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思
表示の取消しをすることができない。
1号 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
2号 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。


「錯誤」とは、平たく言うと、「思い違い」のことですが、
もう少しかっこよく言うと、「真意と表示の不一致」のことです。


錯誤が認められれば意思表示は、改正前(現行)は「無効」にできましたが、
「取り消すことができる」ことに改正されました。


また、改正前(現行)は、
錯誤と認められて意思表示が無効となるためには、
「法律行為の要素の錯誤」と「表意者に重過失がないこと」の2要件が必要と言っています。


「法律行為の要素の錯誤」とは、
その錯誤がなければ表意者は意思表示をしなかっただろうということが、一般人からしても最もであること、です。


この要素の錯誤には、「動機の錯誤」と「表示の錯誤」がありますが、
「動機の錯誤」とは、意志表示をする理由となる部分に誤解がある場合、
「表示の錯誤」とは、100ドルと書くつもりが、100円と誤記したり言い間違えてしまったような場合です。

「動機の錯誤」は改正前は明文化されておらず、
民法95条が適用されるかが問題となっていました。
(伝統的な考え方では、「動機の錯誤」は、原則として民法95条の錯誤にあたらないが、動機が「表示」されて意思表示の内容となった場合には、法律行為の要素となりうると考えられてきました。)


改正後は「動機の錯誤」について、明文化され、

民法95条1項2号で「表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤」と定められました。
また、改正後は、「動機の錯誤」があった場合に契約が取り消せるのは、
「その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限る」との要件が付け加えられました。
なお、「表示の錯誤」については、改正後は、
民法95条1項1号で「意思表示に対応する意思を欠く錯誤」という表現で定められています。


改正後も、要素についての錯誤であることが必要とされる点で変わりはありませんが、
具体的な内容が、民法95条1項柱書において、
「意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるとき」
と定められました。  


以上、長々と書きましたが、
法律はややこしいですね。
でも勉強になります!!




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